2024.07.13 07:56第21話 交易の前に はっきり言って無理難題。それを突然として大量に課せられてしまう。それに俺は頭を抱えた。「あのさあ、それがどれだけ難しい事なのか分かっているの?」 そう問うと、全員が顔を俺に向けてカツラが聞いて来る。「逆にもう何をするべきなのか思いついているのか?」「まあある程度は……」「例えば...
2024.06.28 16:00第20話 新しい仲間達。太陽と蟒蛇。太陽は言わずとしれた恒星である。そして蟒蛇は酒豪とも関連付けられる大蛇の事。「凄いものを司るな」 今までだって、普通に生活するだけなら途方も無いほどに凄い影響を及ぼすものだらけだった妖精たちの司る対象に突然として「存在そのものが」凄いものが加わってしまった。「ちょっと...
2024.06.22 10:52第19話 上位妖精「遅いじゃないか、連絡をずっと待っていたんだぞ」「そう言われましても、これでも直ぐに来たんですよ」「そもそも、私も悪いが君を迎え入れるように専属の傭兵とかを用意しても良かったかもな。そうすればもっと直ぐに来ることが出来たかもしれない」「良いですからそう言うの」 ギルドで電話をして...
2024.06.18 13:39第18話 ガルマン・グレイナー「やっと着いた」 王国に着いた俺達は、そんな声を上げる。「城門が高いな」「まあ、隣国からも身分問わず人は流入してきます。危ない身分の人も、絶対に傷を付けてはいけない人も。そんな場所と各国の境界上の誰の所有地かよく分からない地域の村がある場所と比較する方が烏滸がましいでしょう」「オ...
2024.05.18 16:28第17話 空を飛びたい「いいよ、そこまでやらなくて」 ペナンシェはそこで口を挟む。「妖精の呪いは私の問題だ。それに、鍛冶妖精を殺したせいで鍛冶が出来なくなったからって、何か生活に支障がある訳ではない。別にこれから鍛冶を出来るようになったとしても、そうじゃなくって家事で役立つようになっても葛城に先ずは妖...
2024.04.28 11:43第16話 オロガ 旅を始めて数週間。俺達は道中の村で困りごとを解決しつつ王国に向かっていた。「よし、これで薬草採取は終了かな」「妖精も皆何を集めればいいのか分かってきたみたいで仕事が楽になって来たわね」 ペスティがそう言ってあちこちに薬草を探しに行っていた妖精達を集めている。「他の妖精達の指示と...
2024.04.15 12:45第15話 旅立ちの日「五千万ゴールド、確かに確認したよ」「ありがとうございます」 あの騎士団長が呼び出されて……遠くに行ったはずなのにまた戻って来たらしいという信じられない話も聞いたが……こうして確かに目の前で自分の渡したお金に不備がないことを確認してくれた。「さて、せっかく私は君を部下にできるチャ...
2024.03.30 22:58第14話 五千万ゴールド「闘技場の規則は把握しているかな」「規則」 勝負の後、必死に即興だが考えた作戦があっという間に……まるでそんな作戦を立ててなんかいなかったかのように片づけられた後、彼女はこう言いだした。「ああ、欲しい物を強者が手に入れる。弱者はそれを代替品か何かで提供する。その規則は」「……」 ...
2024.03.24 14:48第13話 騎士団長 その日、闘技場は騒然としていた。いや、ある種の悲鳴とさえいえるかもしれない。「誰かあいつを止めろ!」「どうしてあんなポッと出てきた新人にどいつもこいつも負けるんだ!」「誰かあいつより強い妖精はいないのか」「いたら苦労しないよ!」 俺はあの後、連勝を重ねていた。闘技場の妖精達が思...
2024.03.16 23:48第12話 闘技場 ギルドでいつも通り仕事の報告をしていた。その時だった。「あの、先日お伝えした闘技場のお話は検討いただけましたでしょうか?」「闘技場」 そう言えばそんな話もあったな。受付嬢さんお言葉でそう思った。しかしだ……。「残念ですが、前向きな検討は出来ないです。自分は別に妖精達で争う様なつ...
2024.03.16 05:31第11話 面談 それから、昇格の儀式を終えた俺達は改めてギルドに向かうと、そこでギルドの受付嬢の女性から話を聞きたいと言われて面談室に通される。「えっと、お話というのはほかでもありません」「はい」「あなたは今妖精を一体何人と契約しているのですか」「えっと」 俺はそう言われて何となく指折りで数え...
2024.03.16 05:31第10話 昇格の儀式 昇格の儀式、そう言えばそんなアナウンスがこの間あったような気がする。というか、あまり自分では気にしていなかったのだが、課金を一定額した場合に得られる特典の一つに一定以上の幸福値に到達した妖精を幸福値はそのままで妖精を上位に上げることが出来るようになるなんて書いてあったような気が...