第11話 中間試験1
「それじゃあ中間試験の説明をする」
「広瀬先生医務室で顔見ましたけど、関わったの本当に久しぶりですね」
「……言わないでくれ、今回の生徒大きな事件が今の所ドラゴン退治しか起きていないから関わることがないんだよ。それに次の生徒のスカウトがもう始まっているしね」
そう言う先生は、少し悲しそうな顔をしている。それなら基礎科目の授業とか昔の教え子の人達に任せないで、自分でやってもいいじゃないか。広瀬先生の授業だって受けてみたい。
「さて、とりあえず昨日で基礎科目『帝都共通語』『ルーン文字・魔法基礎』『数学』『自然科学』『社会・政治』の基礎5教科が終わった。そして、これからやるのは戦闘に関する試験マルクスとアクモシスが整地や、戦闘に関する助言を行うという事で不参加。つまり残りの、セレアハート、アルバン、ナイン、この三名で戦ってもらうが、総当たり戦をやってもらう」
総当たり戦、つまり俺は全三回戦の内二回分戦うという事だ。
「ルールは魔法も使用の実戦形式。武器も今回は模擬戦で使う様なものではなく、自分で用意した武器で戦ってもらう。相手に降参の意志を表明させるか、俺の判断で試合続行が不可能となった場合にそこで終了だ。ルールに関して質問は」
そこで俺は質問をする。
「はい、アルバン」
「模擬戦なんかでは怪我はさせないようにしていましたが、今回の場合はどうなるのでしょうか」
「そうだね、実践と言ったからにはもちろん怪我をする可能性はある。嫌なら防具を自前で用意していれば使ってよいし、無ければ怪我をしないように注意してくれ。ただし、あまりに出血がひどかったりしたらこちらの判断で中止させるから、安心してくれ。今回のために俺の卒業生でもトップクラスの回復術師に来てもらう手はずだから」
「分かりました」
良かった。セレアはともかく、ナインに手加減できないと思っていたからどうしようかと思っていたけれど。
「まあ、その回復術師がまだ来ていないけれど、とりあえず1回戦始めようか。最初は、ナインとセレアハート」
そうして、最初の戦闘の組み分けが決まり両者が準備に入る。そして、マルクスも二人の所にお互いに移動して、何か話しているようである。
「おーい、アクモシス! 何しているんだ!」
「整地です! 今回はこのために整地してくれる機械借りたんです!」
そう言って、なんか金属製のでっかい奴を動かしながら、地面の上に何かしているらしいアクモシスを眺めて数分後。
「お待たせしました。整地終わりました」
「よし、じゃあ両者構えてくれ」
そして、両者が武器を構える。
「はじめ!」
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